2011年12月27日火曜日

暮れ

年の瀬になりましたが、皆様如何お過ごしでしょうか?
私の事務所にも色々な方が暮れのご挨拶に来られて着々と年末を感じます。
しかーし、私自身は仕事が全然終わらず、相変わらず徹夜と相成っております。

その心境を忘れないうちにブログに綴っておこうと思い、執筆しております。
暮れは大掃除、年賀状作成、収支決算などやるべきことが山積しているのですが、
全然手が回りません。

それもこれも全ては自分の能力不足によるものと認識しております。


そんな動乱の中(?)一級建築士設計製図試験合格者の発表がなされました。

合格を勝ち取られた方、本当におめでとうございます!!!
その努力をステップにして更なる高みに挑戦して下さい。
そして、回りの人たちにも感謝して下さい(^^)

不合格となられた方、諦めないで下さい。
諦めたらそこで終了です。今までの努力も全て無駄になってしまいます。
失敗は成功の素。
成功の影に失敗有り。
一番の失敗は挫折の先で諦めてギブアップしてしまうことです。
まず年内はリフレッシュし、年明け早々に開幕ダッシュを掛けて下さい。
準備が早すぎることは有りません。
そしてまた一緒に頑張りましょう!!!

では皆様よいお年を!!!

2011年11月23日水曜日

戦友との別れ、、、そして出会い!

 この鞄は私が最初の事務所に勤めていた頃からの戦友でもある鞄です。
POTER(吉田カバン)のブリーフケースです。
いつもどこへ行くにもこいつと一緒でした。
作りも非常にしっかりしていて、かつ外部、内部に色々なポケットを装備つつも外身は至ってシンプルという、私の目指す建築スタンスと似た鞄でした。

そんな相棒も毎日の使用の中で段々と傷んできました。
決定的に引退を考えたのは、チャックが出来なくなってしまったからです。

このようにチャックが裂けてしまい、、、 


開け閉めが困難になってしまいました。
色々と大量に書籍等を入れていたこともあり、かつ経年劣化による傷みも重なり現役を引退させようという考えに至りました。

 金属部分等を見ると塗装が剥がれ、毎日の動きの中でいい感じに摩耗し、いぶし銀の風合いが出て来ています。これを見ると非常に惜しい気持ちになります。私はこのような物の経年変化を「ボロく」なったとは感じず、「イイ感じに寂びて来た」と感じてしまいます。
日本製でもあったのでとても作りの良い鞄でした。

 この鞄と過ごした時間の中でいくつか感じた鞄への要求を満たしてくれる次なる相棒探しを始めました。満たすべき要求内容とは

   ・収容力が今以上であること
   ・物の出し入れが容易であること
   ・鞄内の閲覧性が高いこと
   ・すっきりとしたデザインであること
   ・小物を収納出来るポケットがたくさんあること

 この要求を満たす条件として今までのブリーフケースではなくトートバッグが良いのではないかという結論に至りました。
 その理由として、最近のスーパーでは買い物袋が有料になりエコバッグを使用する機会が増えてきていたのですが、その物を出し入れする容易さにピンと来ました!

「これだ!」と

 ブリーフケースは少しビジネスマン寄りなイメージですが、トートバッグは今の私の職柄にもフィットするのではないかとの思いもありました。

 それからトートバッグ探しを始めて一つの結論に至りました。
次なる相棒はこいつしかいないという鞄に出会いました。
それが

Pheadra Tote Bag です。

しかーし、、、どのサイトを見ても売り切れでした。
調べてみると鞄の中身に使っている生地が無くなっていて生産出来ないとのことでした。
こうなると無性に欲しくなるのが人の性。

 諦めかけていた矢先、国立商店というサイトで数量限定で再販するとのアナウンスがあったのです!!!
折しもその時期は私の誕生日の頃です。
すぐさま財務大臣(妻)に私の現状とこの鞄のプレゼンテーションを行い、購入の決済を取り付け購入予約を行いました。

そしてついに今日、鞄が届きました!!!

こいつです。↓


 上記の要求を全て満たしてくれています。
ちょっとお洒落なのではないかと思います。
今後この鞄と共にますます仕事を頑張って行きたいと考えておりますので皆様、どうぞ宜しくお願い致します。m(_ _)m

現実逃避

先日、多忙を極める中デイキャンプに強引に出かけてきました(^^)
お陰様で講師の仕事も無事(?)に終わりゆっくりする予定だったのですが、、、
その仕事に時間を取られたおかげで、通常の設計事務所業務が完全に停滞していたのです!

試験が終わって生徒さん達は多分通常の生活に戻られたのでしょうが、私は徹夜徹夜の連続がなお継続中だったのです。(x x)

家族も遊びに行けるもとの思っていたところ、父であり夫でもあるこの私が全然休むどころか一向に仕事を辞める気配を見せなかったところ、だんだんと家族の方がストレスを感じ始め、その突き刺さる思いに堪えられなくなり半ば強引にリフレッシュに出たのでした〜


訪れた場所は呉にある野呂山と言うところです。山と言うだけあって呉の街を一望出来ました!

次回宿泊するための下見を兼ねて今まで行った事のないキャンプ場に行ってみました。
キャンプ場についたらデイキャンプなのでそんなにやることは有りません。
まず下のシェルターを建てます。

 
その後、キッチンテーブルとダイニングテーブルを設営します。
それとクッカーを配備していよいよお昼ご飯を作ります。
我が家のキャンプにきて必ず食べるメニューは、、、


 「サッポロ一番塩らーめん」です。
家で食べてもおいしいのですが、外で食べると最高においしく感じます。
また作るのも簡単です。
家の冷蔵庫に余っているキャベツやタマネギを切っていれるだけです。

 通常はこの塩らーめんが我が家のキャンプスタートの合図見たいなものなのですが、今日はこれで終了!!!
 この後、夜に向けて酒を飲みつつ夕飯の準備に入るところなのですが、、、
まだまだ多忙中の身につき、ゆっくりすることができません(T T)
近々またキャンプする事を胸に誓いつつ、リフレッシュ半日の旅は終了しました。

設計の仕事をしていると事務所にこもって極限までアイデアを練り上げる事も必要ですが、リフレッシュして頭をリセットする事も大切な創作活動の一環だと、その後の仕事の進み具合から感じました。

2011年10月18日火曜日

親?

ただいま業務終了!
現在時刻、、、AM3:37です。
寝る前に一言。

現在、基本設計を練っているところなのですが、なかなか「これだ!」という
絵が出てきません。

世の中には建物が星の数程あります。
その全ては誰かによって設計されているのです。

誰にも考えられずに建っている建物は存在し得ません。
犬小屋でさえ誰かが「こうしたら良くなるだろうな〜」と考えられているはずです。

設計のときに悩むのはもっと良くしよう、こうなったらもっと快適だろうな〜など
色々とより良くなるよう思考を巡らすからだと思います。

そこにはお客様のため、人のためという愛情が存在しているのだと思います。
自分のデザインを見せたいと思って設計する設計士さんもいると思いますが、
それもお客様に気に入っていただき、建物を少しでも長く使ってもらいたいという
気持ちの現れだと思います。

そんな事を考えた時、建物と人間は似ているなと思いました。
一人で誰にも関わらず生まれてきた人間はいません。
必ず親がいます。
建物も最初は必ず誰かの頭の中に産声を上げるのです。
それが絵になり、そして多くの人の手を借り現実の形となるのです。

その誕生は平坦ではなく、苦しみが伴います。
簡単には満足する絵は出てきません。
それを乗り越えた時「これだ!」と思えるのだと思います。
その産みの苦しみを伴う誕生が人間にとても似ていると思ったので一言綴っておこうと思いました。

皆様も住まわれている家がそのようにして誕生しているのだと思いつつ、
自分の家を見てみてください。
きっと愛情が湧いてくると思いますよ(^^)

ではおやすみなさい・・・

2011年10月12日水曜日

誕生日!

今日は私の誕生日です。
34回目となります。
昔は誕生日が嬉しくて朝からソワソワ、ウキウキしていたものです。
その日は自分だけが主人公になれる日ですね。

でもいつからでしょうか?
段々と自分の誕生日に興味というか意識が無くなりました。
朝起きても自分の誕生日である事を忘れていました。
家族から「誕生日おめでとう!」と言われ、そうだった事に気がつきました。

今は、家族や他人の誕生日に意識が働く様になりました。
どうやってお祝いしてあげよう、どうやって驚かそう。

そんな意識の中、今日はとても心温まる嬉しいサプライズがありました。
現在お仕事をさせていただいている、とあるお菓子屋さんでケーキをいただいてしまいました!


社長をはじめ、スタッフの方々からサプライズのお祝いをしていただきました。
ケーキのプレートには私の名前まで入れていただいております!
洋菓子屋さんならではの手作りケーキです!

私が一番嬉しく思ったのはこれを作ってくださっている間、その人の頭の中に私が登場し、その方は私を喜ばせようと色々と考えてくださっていたということです。
それは本当に尊くありがたい事だなと思いました!

建築を仕事としている身として、今日の体験で改めて仕事に対する思いに確信が持てました。人は誰かに思いやられると絶対に嬉しいのです。
ですから仕事は人の為にやるべきだなと思いました。
そしてその喜びは必ず自分に還ってくる。

今日お祝いをしてくださった皆様、ありがとうございました!!!
ますます頑張っていきますので今後も宜しくお願い致します!!!

2011年10月10日月曜日

お疲れ様でした!

受験生の皆様、お疲れ様でした!
本試験はどうだったでしょうか?
各々にそれぞれのドラマがあったことでしょう。
出来た人、出来なかった人。

でもまずはこの1年頑張った自分を誉めてあげてください。
結果は結果。

仕事では結果が重視されます。
試験においても結果が全てだとも思います。

しかし、その結果というものはこの一年の皆さんの頑張りの結晶なのです。
合格する人、これはその努力が結果と合致した人。
言うことはありません。

不合格になる人、これは基準に対して力が及ばなかった人。
次回は方法を変える必要があります。

ですが、努力そのものを否定する必要は一切ないと思います。
理論や方法論が違った人は今後その方向を修正する必要があると思います。

振り返ってもっと努力できたのにな~と思った人。
これはさぞ悔いが残っていることでしょう。リベンジの必要があります。

もう試験を受けるのを止めてしまおうと思っている人。
これは一番いけません。
やりかけたことを投げ出してしまうと今後全てを投げ出してしまいます。

少なくとも1次試験を突破された方なら2次試験も必ず突破できるはずなのです。
失敗したことを振り返ってください。
問題の意味が分からなかったという人はほとんどいらっしゃらないと思います。
ほとんどの方は、これを描かなかった、これを見落とした、あれを忘れた、など
内容的な話ではなく、ケアレスミスや不注意、緊張などから来る実力以外のことだと思います。

全受験生の中で一番になれというであれば諦めてもいいと思います。
しかし、40%は合格することが出来る試験なのです。
止める理由はありません。
あるとしたらそれは合格した後だと思います。


図面を書き上げた受験生の皆さん。
まだまだ結果が出たわけではないので諦めないでください。
意外と合格しているかも知れません。

とりあえずしっかりと休んで、12月の発表を楽しみに待ちましょう!
何事においても諦めず信じることが肝要であると思います。

2011年10月9日日曜日

受験生に告ぐ

いよいよ本日は本試験です。
皆さんはこの日の為に遊びや仕事、家族を犠牲にして取り組んできた訳です。
後は持ちうる力を100%発揮してすべてをぶつけてくるだけです。
しかし、一つだけ最後に言っておきたいことがある!
いつもと違う事だけは絶対にやらないということです。
今までやったことないことが本試験で成功するはずがありません。
練習というのは本番で同じ事が出来るように繰り返し反復するということなのです。
ですから、本番でいつもと違う事をするというのはおかしな事なのです。
また皆さんには、本番で合格する為の技術と知識は確実に身につけていただいております。
本番でいつもと違う事をすると言う事はそれらの技術や知識を使わないということです。
それっておかしい事ですよね?

いいプランでは合格出来ません。
いい作図が合格します。
いいプランはいい作図に見せかけるスパイスの一つとお考え下さい。
計画の要点の出来もかなりのウェイトを占めます。
設備や構造における図面と要点との整合性、妥当性も重要です。
その中でいいプランと言うのは結局それらを彩るスパイスに過ぎないのです。
スパイスだけの料理は喰えません。

困ったときはお施主さんの声(課題文)にもう一度耳を傾けてください。
必ず答えに繋がる事が含まれています。
現場では課題文だけがあなたの味方です。

こだわりは捨てて戦略的に完成を目指し、チェックを完璧にすれば必ず合格出来ます。
「プラン今イチ、チェック完ペキ」
これが我がチームタハラの合言葉です!!!
この一年のがんばりをぶつけてきてください!!!
健闘を祈る!

2011年10月1日土曜日

睡眠不足はどのくらいまで大丈夫なのか?

今年の講師業務もいよいよ大詰めとなった。
いま、直前講習会の資料作成が終わった。
AM 6:13 ・・・

最近、ほとんど寝ていない。
肉体労働をしている訳ではないので疲労感はない。
しかし、睡眠2〜3時間だと、起きる時の辛さは尋常じゃない。
明らかに体に悪そうだ。
早く講義が終わり、平和な毎日に戻りたい・・・

あと3時間後に講義スタートというこの厳しい状況。
寝られるのは1時間だけ!!!

ブログの更新がお盆から止まっている・・・
早く寝ないと数時間後にとても辛くなるのに、ブログを更新している。

ちょっとハイなこの精神状態を記録する意味でもブログを更新しておく。

後から読むと何やってんだ〜と思うんだろうな〜

では皆様おやすみなさい。。。

2011年8月13日土曜日

京橋会館

本日、広島の京橋の袂にある京橋会館の一般公開に行ってきました。
京橋会館は1954年に建設されました。戦後の傷跡がまだまだ残っている時代の建物です。あの原爆から9年後に建てられた建物なのです。
そのデザイン性は当時の事を考えるとかなり尖ったものだったのではないでしょうか?
まず、昨今のマンションにはない「中庭」が存在します。
 現代のマンションは室を商品になるようパッケージングしています。いわゆるnLDKというやつです。そのパッケージを如何に積層し詰め込んでいくら儲かるか?その一点に絞って設計されています。
しかしこの京橋会館は中庭があるのです。つまりコミュニティが存在し、井戸端会議や子供たちの遊び場として機能していた事が伺えます。
設計に人の生活ではなく人々の生活が織り込まれていたように感じました。

部屋の中は広くはありません。寧ろ天井高さは低く面積的にはとても狭いです。しかし中に入ってみると意外と圧迫感を感じませんでした。それは窓の大きさ等が影響しているものと思われます。上記写真の窓も出窓になっているのですが、現代でこれを再現しようとすると、すぐ人が落ちるので窓下の腰壁の高さをもっと上げないといけないなど実現には至らないと思います。しかしこの部屋はとても開放感がありました。

これはダストシュートです。これも現在ではほとんど採用される事は無いのではないでしょうか?しかし当時としてはかなり先端を走っていた機能だったと思われます。

階段手すりです。人造石研出の手すりです。とても柔らかな曲線が描かれています。モダンなデザインですね。古い学校等にも良く採用されています。現代の画一的な建築に一石を投じる秘めた力を感じました。


ここの住人の方が出られたのが1988年8月だったのか?今から23年前のカレンダーです。

これもなかなか質感の高い真鍮製のスイッチプレートです。レトロな感じで改めて斬新さを感じます。この感覚って一体なんでしょうか?

台所スペースと今スペースを区切る木製の格子。単なる角材ではなく、面を取ったデザインになっていて視線は通るが領域はきっちり分ける意図を感じます。狭い空間の中で視線を遮る事無く空間を仕切る工夫だと感じました。

歴史を感じる消火栓ボックス。昔はこんなの良く見かけたんですけどね、、、

11を示す室名プレート。なにか思い切りの良さを感じました。この感覚は私にはありませんでした。気負っていない自然体でこだわりの無さが潔さに繋がっていると私なりに解釈しています。

建築マニアしか集まらないのではないかと勝手に思っていたのですが、テレビカメラは来ていたし、世代を問わず色々な方が見学に来られていました。やはり皆さん、消え行く歴史に触れておきたいと思われていたのでしょうか?

何か懐かしさを感じます。 

当時はわいわいと活気があったのでしょう。
少しセンチな気持ちになりました。

当時の物干し場です。この建物にはバルコニーがありません。なので、この屋上まで洗濯物を干しにきていたそうです。

当時、洗濯機という概念が浸透していなかった時代だったようです。ここで洗濯板で洗濯物を洗っていたようです。この写真はその洗濯スペースです。シンク部分はモルタルで埋められています。当時はここでも色々な家族が交流し色々な関わりが生まれていたのでしょう。現在はボタンひとつでピッですからね、、、


これも現代では見る事が出来ない、木製の浴槽です。京橋会館の住戸は1階の住戸しか風呂がありません。2階より上の住戸の方々はどこか銭湯にでも通われていたのでしょうか?

現代の集合住宅の室内計画に繋がるプロトタイプ的間取り。


広島市のホームページを見るとこの建物を取り壊し、再開発を行い新しいビルを建設する計画が掲載されています。完成予想図が載せられていますが、、、
何でしょう、この残念な気持ちは、、、

時代を感じます。

当時の日本の勢いを感じさせる看板やその雰囲気。

手前の建物が一般的な大きさの4階建て。奥が京橋会館(4階建)如何に当時がミニマムスケールだったかが伺えます。
当時の雰囲気や息吹を現代に伝える貴重な建物ですが、近々取り壊されるようです。
ご覧になっていない方は是非足を運んでみてはいかがでしょうか?
今の日本に失われてしまったエネルギーの様なものを感じることができると思います。
また建築デザインとしてみても水平、垂直を強調したデザインはとてもモダンで現代的目線で見ても斬新さを感じてしまいます。

2011年8月12日金曜日

キャンプ

ブログの更新頻度がどんどんと下がっている!
毎日毎日忙しく、落ち着いてブログの文章が考えられなかった(言い訳か)

という事で、先日そんな多忙な毎日の中無理矢理敢行してきたキャンプのレポートをしたいと思います。

7月末に大鬼谷キャンプ場へオートキャンプに行ってきました。
場所は広島県の北、高野町という所です。

広島市内は地球温暖化の影響か、猛暑で溶けそうな気温を毎日たたき出しておりますが、高野町は同じ県内なのかと思う程、涼しかったです。

キャンプ場の奥地に歩いて30分くらいの所に滝があるので見に行ってみました。

滝壺です。ここの気温は更に低くキャンプ場より感覚で3℃程低いように感じました。
水しぶきが辺りに漂いそれが気化する事により熱を奪うので涼しいというより寒いと言う表現が適切だったと思います。

滝壺側から川下を見る。普段の生活を忘れさせてくれる癒しの空間。

滝壺からその上の森を見る。映画「もののけ姫」の舞台を彷彿させる手つかずの原始林。
森の精がそこら中に居るように感じました。

さてここが2泊3日を過ごすリビングダイニングスペースです。
不思議なもので布切れ一枚を張るだけでそこが空間になる。壁等ないのですが、見えない境界がタープの先端から地面まで降りているように感じる。人間が領域を感じる感覚はとても曖昧で不確かなものだと改めて感じました。

これが寝室となるテント。最初の夜は大雨に遭いどうなるかと思いましたが、このテントはびくともしませんでした。やはり人間はシェルターが必要な生き物だと再認識。そんな人を守るシェルターを作る職に就いた事に改めて誇りを感じ、またその責任は重大なものである事も同時に認識させられた。

キャンプと言えば焚き火とビール!
後は何も考えずぼーっと過ごし、疲れた心と体を癒すのみ。。。
また日曜日まで仕事をしているので家族と長く過ごす時間も無かったので色々と語らい合った。

朝起きるとランタンに見た事無い蛾が訪ねてきていたのでその姿をパシャリ!
誰がデザインしたのか分からないがきれいな配色と造形だな〜と思いました。

そしてまた多忙な日々の中へ還っていくのでした。。。

2011年7月23日土曜日

介護老人保健施設

ついに本年度の一級建築士設計製図試験課題が発表されました!


介護老人保健施設

(通所リハビリテーションのある地上5階建ての施設である。)

受験生の皆さんは一体どのように受け止められたのでしょうか?
私は難易度が高いのではと感じました。
要求図面を見てみると1階平面図、2階平面図、基準階平面図、断面図、梁伏図、それに計画の要点の記述とあります。
新試験制度に移行して3回目の試験です。
出題者側も出題することに慣れてきたのか、はたまた別の意図があるのか、、、
いずれにしても今までの学習がモノを言う試験である事は間違いありません。
もし、私のブログを読んでいる生徒がいるのならもう一度気合いを入れ直さないと合格は難しいぞ!!!
これから更にネジ巻いて指導していこうと思いますので、くれぐれも途中で諦める事のないようお願いしたい。
夢は努力と苦労の先にしか存在しないのだから、、、

っといきなり製図の試験について書き出してしまいましたが、全然関係ない人にも少し解説。

一級建築士とは日本において建築分野のハイエンドな資格です。
設計してもいい規模に制限がありません。
つまり何でも設計してもいいのです。
超高層ビルだろうが巨大な工場だろうがです。
(最近法律が変わり、構造設計および設備設計に関しては更なる制限がありますが。)
よって試験も当然難関試験になります。

試験は1次試験である学科試験と2次試験である設計製図で行われます。
その学科試験は今年は7/24にあります。このブログを書いている時点では明日と言う状況です。
そして、その1次試験にパスした人が上記内容の設計製図試験を10/9に受ける訳です。

1次試験である学科試験は一級建築士として備えておくべき知識を問う試験です。
2次試験はそれら知識を駆使しそして実際の建物の設計に適正に応用出来るかを問う試験です。知識を問う1次に対して2次試験は言わば一級建築士としての「知性」を問う試験なのです。

また1次試験の学科試験はマークシートで行われますが、2次試験は実技試験です。
実際に6時間30分でプランから作図まで仕上げなければなりません。
かなりの精神力と体力を要求されます。

一級建築士試験とはそんな過酷で難しい試験なのです。

お分かり頂けたでしょうか???

今一級建築士を目指されている方々、頑張って合格を掴み取りましょう!


2011年7月21日木曜日

保守?革新?


夏本番ですが皆さん、しっかりと水分を摂って熱中症対策は出来ていますか?
今日、コンビニに飲み物を買いに行きました。
目的の商品はポカリスエット。
そこに飛び込んで来たのがこのアクエリアスの新商品!

AQUARIUS ENERGY X

アクエリアス エナジーエックス パッションフルーツフレーバー

私はお店でいつも迷います。
既に味を知っている従来からの定番商品か、どんな味がするか想像が出来ない美味しそうに見える新商品か。。。

飲んで見た結果は、、、イマイチ(´Д` )
私の口には余り合いませんでした。

よく妻からは
「だからいつも失敗するんよ~。定番にしとけば良いのに~」
と言われます。
しかし、私はそれには異を唱えたい。
何故ならそこには進歩や発見は存在しないからです。
ものづくりをする者にとって進歩がない仕事をする事は余り意味のない事だと思います。
前作の成功した部分は引き継ぎながら、課題部分に改良を加えより良いものを作り出す事こそものづくりをする者の本分であると考えます。
そこには失敗や批判は付き物です。
これは失敗する事を肯定するものではなく、製作者の姿勢の在り方だと思います。

上記商品もたまたま私の好みと合致しなかっただけです。
しかし、後悔はありません。
何故なら新しい味を体験する事が出来たからです。
最後までしっかりと頂きました!

この飲み物も開発段階ではいろいろと試行錯誤があった事でしょう。
私はいつも新商品を見る度にそんな開発者たちの日々の努力に触れられた気がします。
そしてまた新商品を手にする事でしょう、、、

2011年7月20日水曜日

おめでとう!なでしこジャパン!!!

最近ブログの更新速度が落ちて来ていてこれではいかん!ということで最近の近況報告。

まずは、なでしこジャパン 世界一おめでとう!

これはものすごいことだと思います!
ある分野で何かの大会や賞レースがあったとき、通常は入賞するだけでもかなり大変な事だと思います。
何故なら分野ごとにみんな一番を目指しているわけで、つまり入賞するという事はそんな日々努力している人達よりもさらに努力をしていたという証であるという事だと思います。
極めて当たり前な事ですが非常に困難な事でもあります。

3.11から沈んでいた日本にとってこれ程勇気づけられることがあるでしょうか?
私はこのニュースを朝一番で見たとき涙しました(T_T)
何かずっと気分が晴れない、どんよりとした靄を吹き飛ばしてくれました!

私は現在、某資格学校で一級建築士設計製図講座の講師を務めさせて頂いております。
その受講生たちにメッセージを送りたい。
設計製図試験というのは学科試験を突破してきた者たちで競い合う試験である。
前述のサッカーで言えばアジア予選を勝ち抜いた後の大会である。
参加している者は皆ある一定レベルを超えている者たちである。
その中で澤選手のように他の選手の前に出て結果を出さなければならない!
あの輝かしい栄光の影に血の滲むような日々の努力が積層されているのである。
10月の試験までもう残された日は少ない。
残された日を無心になって走り抜けよう!!!
夢はその先にしかないのだから。

人間は物理の重りと一緒で何もしなければ重力に従い落下するかの如く楽な方へ落ちて行くのです。
しかし人間には強力な武器が与えられています。
それは「努力」です。
人間以外の動物は努力という事をしません。
むしろ進化とは如何に楽をして生き抜くかというところに重きがあるように思います。
動物はしんどい事はしないのです。

私自身も日々の設計業務に加え講師の仕事が重なり毎晩夜遅くなってしまいへこたれそうになりますが、一応受講生の手前、先生と呼ばれる立場でもあるのでそこは率先垂範で私自身がどの受講生よりも努力してやろうと思います!

なでしこジャパンが証明してくれた「努力の先に夢がある」
これを信じて日々建築して行こうと思います。

2011年7月7日木曜日

雨のみち 続報!

先日、株式会社タニタハウジングウエアの谷田社長のブログで弊事務所設計の”伴東の家”が紹介された事をお知らせ致しましたが、先ほどタニタ社のホームページを見させていただいていたところ、施工事例集のところにも掲載されておりました。

読者の皆様にご報告申し上げます。



掲載してくださった株式会社タニタハウジングウエアさん、ありがとうございます!
あわせて、この物件に取り付けたHACOという角樋も皆様宜しくお願い致します。

ipad2

先日、完了した物件の施主よりipad2を頂いてしまいました!
なのでご紹介しておきます。今更説明は不要だと思いますが、Apple社のipad2です。現在私はiphoneも使用していて、かつパソコンもAppleのimacです。
ここまでそろって来てしまうとApple信者の域に入っている気がします・・・

この写真に写っているディスプレイの壁紙は伴東の家の夕景です(^^)

このipad2を使い始めておよそ3週間くらいになります。
感想は、、、「すごくイイ!」です。
まず、デバイスのディテールですが、iphone、imac同様美しい!
建築に携わっている関係で、納まりと言うものに非常に敏感になってしまうのですが、他の携帯電話やパソコン、タブレットと比較してその納まりは次元が違います。
持った瞬間に「なんだこれ?すごい質感だな・・・」と思わせる何かがApple製品にはあります。
私は通話用にdocomoの携帯電話(いわゆるガラケー)を使用しているのですが、その手触りや質感、そして実際の使用感に付いて天と地程の差があると言っても過言ではないと思います。もはや私にとってdocomoのガラケーは通話のみの使用に限定されてしまっています。
その他、メールやブラウジングはもっぱらiphoneとipadで行っております。
ipadに取り付けたApple純正Smart cover

 Smart coverを開ける途中。

このipadが来てから生活、仕事スタイルが大きく変わりました。
まず、お客様へのプレゼンテーション。
以前であれば紙に打ち出してプレゼンしておりましたが、今はこのipadでプレゼンを行っております。このデバイスの優れているところはこの画面の大きさにあると思います。
つまり携帯電話の画面では小さすぎるし、ノートパソコンだと自分が見ている状態から相手に見せるのに非常に動作が大きくなります。
しかしipadは自分が見ている方向から相手に向けたら画面が勝手にクルって回転して、そのまま相手へスマートに見せられるのです。
また、お互い同じ画面で、しかもスライドショーのように写真等を見せることができます。その上デバイスがディスプレイですので、写真等は紙に打ち出してみせるより美しいのです。

次に、資料等の紙類の整理です。これはすべてPDF化して、つまり電子書籍化してこのipadの中にすべて放り込んでしまいます。
私の職業柄今まで紙ベースだった図面など、そして資格学校の講師をしておりますので、その教材等全てを入れ込んでしまっています。
持って行くのはこのノートとipadのみ。
更に、ノートアプリをインストールしておりますので、ノート自体もこのipadでまかなえてしまっている状況です。

他にはスケジュール手帳もipadをメインにしております。

ノートパソコンよりは性能は落ちますが、その分目的がしっかりとしたデバイスなので全く問題になりません。むしろそのどこでも持ち出せる機動力の高さが最大のメリットではないのかなと思います。
試されていない方は一度触ってみてください。そこには「欲しい!」と思わせる魔力が宿っていますよ〜
恐ろしや!Apple!!!


以前からこのデバイスの有用性を仕事仲間達に訴えていたところ、その仲間たちが皆、購入していって取り残されたのが私のみという状況になりました。その仲間の中にこれを下さった施主も入っているんですけどね(笑)
で、あまりにも欲しそうにしている私を見たその施主がプレゼントしてくれたと言う訳です!
この場を借りて改めてお礼を申し上げます。
ありがとう!N様(→施主です。)
大事に使い倒していきますので今後ともよろしく願い致します。

2011年7月3日日曜日

雨のみち

独立してから、お陰様で毎日忙しくさせていただいております。
ここ最近、あまりに忙し過ぎてほとんど寝ていない状況で嬉しい悲鳴です。
(残念ながら儲かってはいないのですが。。。)
なので、なかなかブログの更新も滞ってしまっています。
読者になっていただいている方々、頑張って更新していきますので今後とも宜しくお願い致します。

さて、弊事務所のホームページにて近日公開予定の(一体いつ公開出来るのか。。。現在、鋭意更新作業中です)「伴東の家」ですが、株式会社タニタハウジングウエアの谷田社長のブログ(Yan's diary)で取り上げていただいております。

実はこの伴東の家の雨樋はタニタハウジングウエアさんと共同開発(大袈裟?)させていただいたものを使用しております。
と言うより、私の意見を少し製造に反映していただいたと言う感じです。

まだ商品化されておりませんので詳細の公開は控えておきますが、竪樋が角形になっております。



この樋を採用した経緯は、私がタニタさんに問い合わせたところから始まります。
お客様から和のテイストが欲しいとご要望があり、それをどこで表現しようか悩んでおりました。日本らしい家とはどこで感じるのかいろいろと寺社仏閣や古い町並を見ていると、屋根と軒が和と感じさせるひとつの要素だと気づきました。
日本の気候は雨がとても多いという風土なので、雨を適切に処理する納まりにしたら自然と和の雰囲気が出るのではないかと考えたのです。
極力作為的なデザインを排し、とにかくシンプルに作りたいと考えていたので、軒もぐねぐね曲げるのではなく、まるで刀で切った様に一直線にしたいと思いました。
そうなると樋もシンプルなものが必要になりました。そこでタニタさんに問い合わせたのです。

お話を聞いてみると軒樋(水平に走っている樋)は角型があるのですが、竪樋は丸型しかないとのことでした。角形のプロトタイプは既に作っておられた様なので、それを採用するに当たり、細かな納まりについて私なりの意見を聞いていただき、試作品を作っていただきました。
そこから更に開発の方に要望を出して改善をしてもらい、写真にあります素晴らしい樋になったと言う訳です。


この樋は建築全体の形態を決めた重要な要素です。建築は細部と全体とがシームレスに調和が取れていないと美しくないと思います。建物の形がカッコよくても細部がいい加減だと残念な感じになります。ディテールがカッコ良くても引いてみて全体の形がカッコ悪いとこれも残念な感じになります。


建築は近くから見たり触れたり、また離れて全体を見たりと、どこも気が抜けません。
全体の形態は建築士が決めることができますが、細部に用いる現場では作れない様な既製品はメーカーに委ねるしかありません。
絵を描いたり口で言うのは簡単な事ですが、それを現実のモノとして作り上げるのは本当に大変な事です。
それを難なく(実際には色々と試行錯誤されたと思いますが・・・)やってのけてしまったタニタさんには感謝を申し上げたいと思います。
また無名の建築士の意見でも真摯に意見を聞いてより良いものを開発して行こうという、懐の深さと企業精神に私も同じものづくりをしている者として、姿勢を新たにしていこうと思いました。