2011年6月8日水曜日

見えない部分も手を抜かない

現在行っているリノベーションも大詰めに入りました。
本日で木工事が9割終了。明日の午前中でほぼ終わるでしょう。

現場にてエアコンの設置について現場監督に確認。
滞りなく設置しましたとのこと。

窓から顔を出してエアコンの冷媒配管が出ているであろう部分を見てみると、、、

ない。

監督に聞いてみると、2階トイレ排水のための既存のパイプシャフトがあったので、がんばってそこを通させていただきました、と。

私の想定では2階の設置位置のすぐ背後に穴を開けて外壁伝いに室外機まで配管するものと思っていたのですが、現場監督と電気屋さんの判断、そして努力で配管を見えないように工夫していてくれたのです!!!

私はものすごく感動しました!!!
こういった努力というのは完成してしまうとまったく気付くことがありません。
というより気付かれないような、さりげない納まりにすることが私たち建築屋の美学なのです。
しかしその努力と技が誰にも気付かれないというのも寂しいのでこのブログに記録しておきます。

私はこういう職人的仕事が大好きです。
見えない部分も手を抜かない、これこそ職人の職人たる姿であると思います。
このような仕事をしていただける人たちにまた仕事をお願いしたくなりました。

私もお客様からそのように思っていただける心配りができるようになりたいと心の底から思いました。

この現場もあと数日で完成を迎え引渡しになります。
愛情を込めて作って、完成したらお別れ。
建築という仕事はそのプロジェクトの最後に必ず寂しさを感じる切ない仕事なのです。
しかし、その様に感じられる仕事をしていればお客様にも末永く愛していただける建築になるのではないかと信じて毎日建築に取り組んでいます。

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