2011年6月6日月曜日

大工さんの手仕事

現在リノベーションを行っている住宅の照明ですが、天井高さの関係で設計図から形状を変更することになりました。
間接照明を仕込もうと計画していたのですが、天井内の梁の位置により当初計画していた天井の形状が製作出来ないと現場が進んで行く中で判明。
どうしようかと現場にて監督さんと検討会議。
廃材に出た石膏ボードに原寸でスケッチ。
あーでもない、こーでもないと意見を出し合う中、私が一本の曲線をす〜と描いてしまった・・・

現場監督「あ、R(アール)にした・・・」

自分  「出来ますか・・・?」

現場監督「・・・・」

自分  「キレイだろうな・・・・」

建築においてR(曲線のこと)は意外と難しい行為なのです。
またデザインだけでなく照明なので、今後は器具のメンテナンスも発生する訳で、そのメンテナンス性まで含めてデザインする必要があります。
また施工するにもただ取り付けただけでは住んでいく中で壊れたりしてしまうので、耐久性も持たせなければなりません。
図面で描くことは簡単なことなのですが、それを高い耐久度とメンテナンス性を併せ持たせながら華奢に作るという相反することを同時に満たす最後の砦が大工さんなのです。

現場監督さんと大工さんに設計意図を伝えて現場を後にしました。
そして本日現場に行ってみると、

見事に、そしてあっさりと、華奢に作られていました!
しかも先端のとんがり具合は図面で描いていた以上のシャープさです!!!
強度もぶら下がっても大丈夫なくらいです。
照明の玉替えも十分行える寸法に仕上がっています。
私が思っていたイメージを凌駕するその技に感服です!!!

この大工さんの、すごい事を事も無げにサラッとこなしてしまう、仕事に対する姿勢に今後の自分の仕事に対する姿勢の方向性を見た思いです。
言われた事をするのは当たり前、それ以上を提供してこそ発展があると痛感させられた現場です。
また完成したらアップしたいと思いますので、乞うご期待を!

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